スポーツ外来

当院のスポーツ外来

当院のスポーツ外来ではスポーツ外傷・障害、膝関節・肩関節外科を中心とした診療を行います。小中高校生の部活動選手のけがや成長に伴う痛みはもちろん、スポーツ愛好家の膝関節・肩関節痛に対しても専門的な治療を行っています。

外来診療では超音波装置を利用し正確な診断と注射やリハビリテーションを組み合わせた治療を行い、スポーツ復帰と復帰後の再発予防にも取り組みます。また手術が必要な外傷に対しても膝関節・肩関節では関節鏡を使用した各種手術を行い、リハビリテーションを経てスポーツ復帰できるように外来から復帰までトータルな治療を行います。

診療は毎週木曜日の午後に行っておりますので、学校終わりや部活動中、仕事終わりに受診いただけたらと思っております。お困りのことがあればお気軽にご連絡ください。

【担当医師】
下﨑 研吾:整形外科 医長
【自身の競技種目】
野球、サッカー
【経歴】
平成24年  金沢大学医学部医学科卒業
平成28年~ 金沢大学大学院 スポーツ研究班
令和元年   日本整形外科学会 専門医
令和2年   日本体育協会公認スポーツドクター
【主な所属学会】
日本整形外科学会、日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS)、日本整形外科スポーツ医学会、日本臨床スポーツ医学会、日本肘関節学会など
【地域貢献】
ツエーゲン金沢 チームドクター
【メッセージ】
学生の部活動から中高年者のスポーツ愛好家までスポーツ活動を行うすべての人が思う存分スポーツができるように可能な限りサポートさせて頂きます。

代表的な疾患

膝前十字靭帯損傷

前十字靭帯は膝関節の安定性を保つため靱帯であり、この靱帯に損傷があると運動中や日常生活でも膝崩れなどの症状を引き起こします。

スポーツ外傷の中でもバスケットやサッカー、バレーボールといったターンやジャンプを伴うスポーツに多い外傷であります。スポーツ活動中に膝を捻じって受傷することが多く膝関節が腫れて(血液が関節内にたまります)、歩行が困難となります。約1カ月で通常歩行に戻れることが多く、見過ごされてしまうこともありますが、スポーツ復帰は膝の不安定性により難しい上、未治療でのスポーツ復帰は半月板や軟骨の損傷につながるため注意が必要であります。スポーツ活動中に膝をひねった際には一度医療機関への受診をお勧めします。

医療機関では診察やMRI検査を用いて診断を行います。

若年・スポーツ復帰を目指す患者の同疾患の治療は基本的には手術で靱帯を作り直す必要があります。手術では自身の膝を曲げる筋肉の腱である半腱様筋腱を用いて、前十字靭帯を再建します。

手術後はスポーツ復帰に向け、スポーツの種目や強度など個人個人に合わせた緻密なリハビリを行います。現在の平均的なスポーツ復帰時期は術後6-9か月であります。

 

膝半月板損傷

膝の半月板は大腿骨と脛骨の間に挟まり込むことでショックを吸収する役割をしています。

半月板損傷は若者ではスポーツ活動中に、中高年のかたでは階段の上り下りや少しつまずいただけでも生じるものであり、膝関節の痛み・腫脹や引っ掛かりといった症状をきたします。また中高年者の内側半月板後根損傷では膝窩部(膝の裏)から下腿にかけて強い痛みを伴う場合があります。

損傷した半月板を放置しておくと、半月板のショック吸収機能が働かないために、膝の軟骨損傷や将来的な変形性関節症につながります。

治療は若年者であれば、可能な限り半月板の機能を残すため関節鏡を用いた半月板縫合術を行います。(損傷が強い場合には切除術を行うこともあります)

半月板縫合後のスポーツ復帰には4-5カ月が必要であります(切除であれば2-3カ月)。

中高年者の半月板損傷の多くは加齢に伴う半月板の変性が原因であり、基本的にはヒアルロン酸注射やリハビリテーションを用いた保存治療を行います。しかし下に示す内側半月板後根損傷の場合例では、潜在的なO脚が原因となっており保存治療では痛みが取れず変形性膝関節症が進行することが知られております。そのような場合には患者様の生活状況や年齢などよく相談させていただいたうえで、手術を選択することもあります。手術では損傷した半月板を縫合することに加え潜在的なO脚を矯正する骨切り術を行います。

野球肘・野球肩(投球障害肩)

野球やソフトボールなどの投球による肩や肘関節の痛みはスポーツのパフォーマンスを下げるだけでなく、日常生活にも支障をきたしうる障害です。

投球による肘関節障害の多くは肘の内側に起こるものであります。この内側障害では適切なリハビリテーションと投球の制限により手術をせずに治療することが可能です。しかし肘関節外側障害(離断性骨軟骨炎)は初期には症状が出にくく、進行すると手術が必要な障害であります。

我々の施設では超音波を用いた評価を行うことで障害を早期に診断しております。少しでも肘に痛みや違和感がある際には専門機関へ受診をお勧めします。

スポーツ活動の過負荷により生じる膝痛や疲労骨折

スポーツ活動による繰り返しのストレスによって生じる疾患としてはジャンプ競技における「膝蓋腱症」やマラソンランナーの「腸脛靭帯炎」の腱・靱帯障害と全身の骨に生じる疲労骨折があります。膝蓋腱症は膝蓋骨(お皿の骨)のすぐ下に痛みが、腸脛靭帯炎は膝の外側に痛みが出ます。いずれも痛みが持続し長期間スポーツ活動に支障をきたす可能性があります。疲労骨折は競技により部位は違いますが、発生初期は単純X線では診断がつかないため早期診断にはMRIによる診断が必要です。部位によっては手術が必要になることもあります。いずれの疾患においても大切なことは早期の診断とスポーツ活動の制限、適切なリハビリテーションやインソールの調整による再発防止であります。当院ではリハビリテーションスタッフのサポートによりスポーツ復帰に向けたトレーニングと再発予防に向けたサポートを行います。

また小児期(12-14歳)に特有の膝痛としてオスグッドシュラッター病があります。成長痛として放置されてしまうこともありますが、この疾患も適切な治療がなければ長期間の痛みでスポーツ活動に支障をきたします。

少しでもスポーツ活動中に困ったことがありましたら、受診をお勧めします。